2016年11月12日土曜日

ブログの統合


映像向け記事を書くために作っていたこのブログですが、記事を集約させるため現在メインとなっている以下のページへ統合することにしました。

 「holizonzlow」

 このブログに投稿している記事は統合先で再投稿する予定です。
 ただこちらの記事を削除する予定は現在はありませんので跡地として残す予定です。


2014年2月26日水曜日

ゲームムービーが出来るまで (未来戦姫スレイブニル後編)

 ちょっと間が空いてしまいましたがこんにちは。
 前回の続き、後編になります。
 今回もメーカーSTARGAZER様の許可を頂きましての掲載となります。

  ではでは早速まいります。

■キャラ紹介部

 ここはわりとシンプルです。
 今回は「ラブコメ作品なのでキャラをしっかり見せる」「暗くならない」というクライアントとの方針がありましたので、肌色成分が多く見えるようにしています。
 実はパイロット版では曲調に合わせたかなりメタル的な画面で、文字がアニメしたり、激しいダメージ感がある画面でしたが、「これは怖い」ということで没になりました。


■中間アニメ部

 このアニメは比較的特効が少なく、またカット編集もないところになります。
 背景とパラ・フレア、セパレーションという背景と人物の境界に少し黒を少し入れたくらいです。


■ブリッジ部

 ブリッジの定義はいろいろあるかと思いますが、ここではサビの前、サビに繋げる部分という意味で解釈します。
 ブリッジ部は製作当時のCGに加工を加える形で進んでいます。
 たとえば宇宙ステーションから宇宙戦艦が見えるシーン。


 これはまず背景CGを前景と背景に分けて、背景だけにスクロールを追加します。
 通路の形状と窓の感じから、駒状に回転する宇宙ステーションかなぁと推測してカメラ移動を設定します。



 つづいて戦艦を追加します。元のCGでは船体は水平でしたが、ムービーではちょっと斜めに変更。
 また戦艦に大物感を出すため、カメラを望遠に設定、ゆっくり左から右へ移動させます。
  さらに逆光ぽくしたかったため、青紫の乗算を重ねて暗くしています。


  カラーカーブで色調を補正し、船体のハイライト部にグローを追加します。
 光学的正解はわかりませんが、この場は見た目重視です。
 ついでに船体に点滅する点をいくつか追加しました。
 誘導等とか、メンテナンス用のハッチだとかそういう感じのつもりです。
 ただ実際の映像ではまったくというほどわかりませんでした。


 前景を追加します。
 このままでは浮いてしまいますので、色調を調節します。


  トーンカーブを適用しなじませます。カラーカーブでマスクをして効き具合をおくから手前にグラデーションさせています。
 さらに千間の奥にレンズフレアを追加して、全体の色調を調整したらこのカットは完成です。


 ■おまけカット(コミケ版のみ)

 実はコミケの先行ムービーでしか使われなかったカットが結構あります。
 これはプロップデザインの倉持キョーリュー様の紹介部で使われたカットです。
 

 たとえばこれです。
 これはまず定番のグリッドで背景に作ります。
 透明度とサイズ、移動速度を微妙に変えて2重に重ねて少し動きを作っています。


 定番のトーンカーブ、ビネット、スクリーン合成を重ねてちょっと古びた色調を作ります。


 頂いていた設定資料を配置。
 このキャラクターの武器などを倉持様はデザインされました。
 
  

 倉持様提供の3Dモデルを3Dソフトで読み込み、カメラ、動きをつけてレンダリング。
 今回はバックが陰影要素がない設定画でしたので、設計図的なフラットな感じにしようと落ち着きました。
 普通に出力するとトゥーンのように陰影がついてしまうので、出力要素を線画のみで出力。
 その後に出力した線画動画をAEで読み込み、武器の中を塗りつぶして合成しました。 

 中を塗りつぶした、と書きましたが正確には「塗りつぶしエフェクトで外側を塗り、反転した」という感じの処理です。実写の人物なんかの抜きにも使える便利技です。
 知ってる方はayatoさんのあれか!という技ですね。


 最後に前に作ったグリッド背景と合成しておしまい。


■サビ部

 サビはアニメカットと分けて紹介します。

 まず、ロボットの登場シーンです。
 イベントCGの状態でも効果が入っていたのですが、もう少し足していきます。


 滾ってる感を出すために機体の周囲に光彩を少し追加します。


 バックパック付近にジェットぽい何かを追加します。


 放射状ブラーとshineを使って、効果線ぽいものを作成します。


背景その他と合成します。
背景はrepetileでループして拡張し、画面にゆれとモーションブラーを追加します。


続いてこのカット。
トンネル上の通路を奥へと突き進むシーンです。
3Dぽく見えますが、2D素材をこねくり回して作っています。


元になっているのは、このゲーム背景CGです。


これをまず半分に切ります。


そしてレイヤーを複製後反転してつなげます。


さらに1ブロックだけ抽出します。


これをテクスチャとして3Dレイヤーで等間隔に並べます。
千本鳥居みたいですね。 
オレンジ色に見えるのはライトを奥のほうにおいているからです。


カメラを設定して、中央から少しずれた少し斜めがよさそうだと思い、そこでアニメーションを付けます。
被写界深度を少し入れています。 
オレンジ色の発行部分に少しグローも入れています。


ただこの良く見ると地面が少し歪んでいます。これはカメラが少し脇によっているからです。
このままではかっこ悪いので、すこし力技で修正します。
1ブロックだけ抽出した輪切りの状態のものに、ゆがみツールでぐいっと地面を曲げます。


これでまっすぐになりました。
後は上方にフレアを追加し、奥を光らせて完成です。


■後半のアニメ部

 後半のアニメは最初の案では中間アニメ部と繋がっており、アニメはABの2箇所の予定でした。
 ただだとBパートが長かったので、最初の提案でABCの3分割を提案し、編集中にCパートがさらに分割されました。

 ではでは、このカット。
 突然エクゼさんに襲い掛かるシーンです。
 

 まずセルを重ねます。


 爆発の波動的なものを追加したかったので、まず円エフェクトを作成します。
 この半径を時間とともに広がるようキーフレームを打ちます。


 カラーカーブで使ってグラデーションを作りったところでレイヤーを複製し、一方をマスクとします。
 もう一方を乗算にしてキャラを透過させます。


 shineを使ってチンダル現象というか衝撃派ぽい光彩を追加します。


背景を合成します。


 パラ、フレアなどを追加し色調を整え、位置を手付けで揺らしたキーを付け、モーションブラーをオンにして終了です。


 ラストカットです。
 三人が剣をぶつからせて光球が生まれるシーンです。


 これもまずセルを重ねます。


 続いて背景を合成し、髪のハイライトを抽出して軽くグローをかけます。


  続いて武器部分に透過光処理を追加します。

 
 剣から走る光線を表示します。



 剣から走る光線と光球の周りに黄色いグロー処理を追加します。




 この段階で、このカットの後半は逆光気味のほうがかっこいいかなと思い、カット時間の中央くらいからキャラに青い乗算を重ね、背景を透過光処理を追加します。
 透過光の造り方は、キャラレイヤーで透過光用の青い平面レイヤーを反転マスクします。
 その後キャラレイヤーにブラーをかけることで、光が少しもれる感じを作っています。
 オーソドックスな透過光処理だと思います。


 白バックの中にロゴを表示してムービーは終了です。


■まとめ

 駆け足ですが、「未来戦姫スレイブニル」のムービーのプチ解説は以上になりますが、如何でしたでしょうか。
 駆け足過ぎてわけがわからないかもしれませんが、 全部のカットは無理なので適当に抽出したところだけでご勘弁くださいませ。

 未来戦姫スレイブニルのムービーはアニメシーンが入るため、質感をアニメとそれ以外で極端な差が出来ないように気をつけたタイトルでした。
 出来たかどうかは大変に悩ましいところですが。

 ムービーパートは、わりと一枚絵を多く使ったタイトルでした。これはディスカッションの中で「硬派なタイトル名ですが実は…なシーンが多いラブコメ要素が大きいタイトルなので、そこを出せれば」という話があったため、そんなシーンだとわかるカットを多めに入れました。
 普段ならばモーションタイポ的に使われるスタッフ名などの表記も、テロップぽく表示してみています。
 ・・・なシーンというと、昨今は媒体に応じて露出を調整する修正レイヤーの有無が異なるものを作成することがあります。そんな時は修正レイヤーの透明度をエクスプレションでひとつのヌルレイヤーなどにリンクして一括制御しています。
 コミケ版ですと、コミケで流れたものと同時期に店頭で流れたものは、CG素材が違うものだったりします。

 アニメパートは特効がお任せでしたので、気づいたところはどんどん足すことができて、画面がめきめき変わって良く様が楽しかったのを覚えています。
 今思うと、もう少し手を入れられたなぁと思いますが、時間的な制約もあることなので、次回こういう機会があればの課題としたいなぁと思います。
  さてさて、次回ほかのタイトルも一応予定がしているので、出来れは近いうちに出せたらたなぁと思います。

 ではでは、お付き合いありがとうございました。

2014年2月7日金曜日

ゲームムービーが出来るまで (未来戦姫スレイブニル前編)

 ゲーム名義MIDPINEにて制作させて頂きましたアストロノーツ・シリウス様のデモニオン2のOPムービーが公開となりました。
 年齢制限のあるタイトルですので興味が御座いましたらよろしくお願い致します。

 いきなり宣伝ですみません。
 さてさて年々映像制作の敷居は低くなり、多くの情報が共有されるようになりました。
 そんな流れに乗って、いや便乗してゲームのOPムービーの内側というのをちょっと解説というと偉そうですが、こういう風に作ってるよというのを書いてみようかなと思います。
 なお不定期の予定です。

 私が社会人になりCMなどを制作する部署に入った頃は、インターネットはもう当たり前にありましたが映像制作のノウハウ的な情報がネットに少なく、専ら職場間の口伝が多かった気がします。
 時代でいうと、そうですね、多分ayato@webさんのページが出来た頃だと思います。
 AEもwin版が初めて出た頃、バージョンだと4に行っていなかった気がします。
 その頃に比べて今では良いプラグインやスクリプトが沢山あり、ちょっと検索するとtipsも沢山あり、良い時代になったなぁとしみじみと思います。

 さてさて、最初はMIDPINE名義で制作させて頂いたSTARGAZER様「未来戦姫スレイブニル」のムービーを解説したいと思います。
 このタイトルはデザイナー陣が大変豪華でOPにはアニメパートが入り、さらに主題歌がBlood stain child様とさらに豪華なタイトルでした。
 今回の記事にあたり、タイトル及びスクリーンショットの使用を許可して頂いたSTARGAZER様に感謝致します。

■打ち合わせ

 まずお話を頂いた段階でデザイン数点と楽曲、それに沿ったアニメのコンテがありました。
 打ち合わせをして、メーカー様の要望やゲームの雰囲気やアニメの使い方や大まかな構成を決めていきます。
 今回MIDPINEが担当するのは、ムービー部分、ムービー内のアニメパートの撮影の一部と特効と編集です。
 今回はクライアント様から「本作は基本的に恋愛ものなので、可愛い女の子キャラ推しで、あまり暗くならないようお願いします」という方針があり、結果イベントCGメインの方向になりました。
 最初のころアニメはボーカルの開始前Aパートと中盤Bパートの2パートを計画されていました。
 ムービーを構成するにあたり、Bパートの後半を二つに分けるABCの三分割パターンや、もっと細切れにアニメをパーツとして使うパターンなどを出し、結果アニメはある程度の固まりでちゃんと見せたいとなりABCに分けるパターンが採用されました。

 この段階からコンテ作成に入ります。
 コンテは一度は紙に書きますがこれはほんとにアイデア出しのメモ程度で、日の目をあまり見ません。コンテは最近だとタブレットPCで描きますね。
 さて、PCゲームの場合、楽曲がすでに出来ている状態で作業を始めることが多いです。最低でもラフミックスは頂いたりします。
 なので、コンテをもとにして楽曲に合わせてAEで簡単なスケッチを組み、STARGAZER様に映像の確認を取ります。
 この映像の内容はテキストと簡単な紙芝居だったり本当にざらっとしたものですが、タイミングはそこそこ合わせ 「曲のこの部分でこんな内容を表示して、こんなタイミングでカットが変わりますよ」というのが分かるように仕立てます。
 これは紙に描いたコンテより映像のほうがクライアントとイメージが共有しやすいかなとやっています。

■タイミング

 コンテの承認が取れたらまずタイミングを割り出します。
 タイミングまず計算で四分音符単位にオーディオレイヤーにマーカーを入れます。
 以後はこのタイミングを基準に作成します。二次元的にいうとグリッドです。
 最初にマーカーを入れる理由は、個人的に体調によってタイミングが早くなったり遅くなったり、切り替わりのきっかけの音が変わったりするので、その都度合わせているときりがないからです。
 このマーカーを基準に数カットをまとめる形でコンポジションを配置し、その中にオーディオレイヤーをコピーします。これはプレビュー用で親コンポではミュートしています。
 以後はこれを最後まで繰り返して、次の作業へと進みます。


■冒頭のビル群

 ここからは実制作開始です。
 時系列的には、コンテの後に素材作成に専念する期間があります。
 また制作の順番もタイムラインの頭からではないのですが、今回のプチ解説ではさらっと流していきます。
 いや、ほんとは順番を覚えていないだけです、はい。

 冒頭のビル群の制作です。
 ビル群は3Dモデルです。それをelement3DというAEプラグインで表示しています。
 一つのグループに複数種類のモデルを読み込み、パーティクル機能でグリッド上に配置し、カメラを作成し、をぐりぐりと動かします。今回は斜めに配置してみました。
 ビルの並びが良い感じになるようにランダムシードを適当に変えました。
 で現時点がこちら。


ライティングを入れて、楽曲なイントロの嵐の前の静けさを思わせるアルペジオな雰囲気に合わせて、水色を乗算で加えます。


カラーカーブでざっくりと背景を作ります。



背景とビルのレイヤーを表示し、色調補正でおなじみLookを使い、青みを増幅、さらにコントラストを強めてこのシーンはとりあえず完成です。


■ビルシーンその2

 この後にビルシーンはもう一つ作りました。
 3Dのセットアップは前のシーンから流用し、カメラのアングルだけを修正しました。
 まずプレーンな状態です。


これに前回同様ライティングと水色の乗算を加えます。


これで背景部分を一度プリコンポーズしておきます。
仮に「3Dビルコンポ」と呼びます。
この後、このコンポは何度か使います。

 続いてガレキのアニメを作成します。
 ガレキはelement3Dを使っています。
 今回はビル群とは別レイヤーというか別コンポジションで作成しています。
 ですのでビル群の3D空間から独立した映像になります。
 同じ空間に配置した方がパースやアングルは正確なのですが、今回はアニメパートが入るため 、動きに差を付けたくてあえて分離して処理しました。


 これに黒で塗りつぶした3Dビルコンポを重ね、さらに放射ブラーで影を作ります。


さらにグローを追加します。


破片が寂しいので、破片のレイヤーを複製し、少し時間をずらして配置しました。
こうすることで繰り返しな破片の動きになり、よりアニメぽくなりました。
狙ったわけではありませんが、結果オーライな例です。


白黒だけですと色味が寂しかったので破片とビルに青い透過光の滲みのような効果を追加します。
今回は青い平面レイヤーを作成し、ブラーをかけた3Dビルコンポで反転アルファでくり抜きましたが、レイヤースタイルでも似たようになります。
これを3Dビルコンポと破片レイヤーそれぞれに作成します。


これをスクリーン合成で重ねて、コントラストを補正するとこのシーンの粗方の完成です。


 ■冒頭アニメパート

 タイトルが表示する前のアニメパートです。
 ここはアニメーター様が描かれたアニメとSTARGAZER様が作成した背景素材を合成したりする作業になります。
 特にエフェクトの指示はなく自由にやって良いとのことでしたので、雰囲気に合わせて足していきました。

 まずアニメーター様から頂いたセルデータをAセル、Bセルという感じで重ねていきます。
 今回のセルデータの解像度は3840x2160ですが、このカットはカメラが移動するため大きめに作られています。
 まずセルデータをプリコンポしたのち、カメラを移動させるキーフレームを打ちます。


 続いて武器やアーマーについている発光部分を透過光を足して欲しいとのアニメーター様からの希望があり、その処理を設定します。
 まず人物セルを複製し、発光パーツの色をキーにして抽出します。


これにぼかしを加え、スクリーン合成で元絵と重ねます。
そのままだと少し寂しかったので、さらにレイヤーを複製しぼかし幅を下げて今度は加算で重ねました。
最後に背景画像を重ね、パラ、フレアを足してこのカットは完成です。


■アウロラ展開

 エクゼがアウロラというシールドを展開するカット。
 まず前回同様、アニメデータをAセルBセル・・・という感じに重ねていきます。


アウロラの適用範囲を決める円エフェクトとカラーカーブエフェクトを使ってマスクを作ります。


新規レイヤーを作り、フラクタルノイズエフェクトを作成。
適当にパラメータを付けた後に、展開の値にエクスプレション「time*270」と入力します。
一定の間隔で数値が上がり続けるような場合はエクスプレションを使うのが便利です。
コロラマエフェクトで色を付けて円エフェクト で作成したレイヤーでマスクします。


これを加算で合成します。
オーロラというかシャボン玉の油膜のような効果が出来ました。
さらに発光部分の透過光処理、背景、人物部分にうっすら乗算を乗せて暗くし(パラ)、全体にスクリーンのグラデーション(フレア)を追加して終了です。


■武器発射シーン

大きな武器の発射シーンです。
これも同様に指示通りセルを重ねていきます。
 

武器のバレルにエネルギーが貯まっている様子を表現したかったので、ここに処理を追加します。
まず武器本体のセルだけにします。


アーマーの透過光処理と同じように武器のバレル部分の色を抽出し、そこにフラクタルノイズを適用し、展開の値を動かしうにょうにょアニメするようにします。


これに同じくコロラマを適用し、trapcodeのshineを適用しました。
trapcodeのshineはParticularと並んで便利なプラグインですが、使うと見る人が見たら「あ、shineだ」と分かるエフェクトでもあります。


再び武器セルに戻ります。
このままですと少しツルッとしているため、少し質感を足します。


武器の上面と側面にカラーカーブエフェクトでグラデーションを追加します。
 また武器の周辺内側に水色の逆光のような光の滲みを追加します。


 上で作成したグラデーションをそれぞれ合成します。
 もう少し境界をはっきり入れてもよかったかなぁと今見て反省です。



背景のスクロールやその他の発光効果を合成し、パラ、フレア、武器の展開時に少しブレを追加して完成です。


■爆発シーン

エクゼとイクサが放ったビームがぶつかり大爆発を起こすシーンへ進みます。
お約束となったセルを重ねます。

 

 このままですと地面などが寂しいので、地面部分にテクスチャを張り込みます。
 シームレスな地面のテクスチャ画像(A,B)を2種類読み込みCC RepeTileで拡張します。
 そこに新規レイヤーを作成しフラクタルノイズを適用。そのノイズ模様をテクスチャAのマスクとします。こうすることで二枚の地面テクスチャがまだらに重なり、パターン感が少し和らぐかなと思います。
  この二枚をプリコンポーズして3Dレイヤーで変形し、張り込みます。


 続いて背景を合成し、空気遠近的なかすみを追加し、空をレンズエフェクトで歪ませ、ビームに透過光処理をします。


 続く爆発のシーンでは、爆発の明るいところにグロー処理を追加し、また煙のセルにshineを適用し、colorizeを「one color」に、色を黒色、transfer modeを「none」にして黒い影を作成します。

 最後に爆発の衝撃を追加します。
 これら全部をプリコンポーズして、爆発のカメラブレをキーフレームを入れていきます。
 入れるのは位置とスケール。位置は最初激しく揺れて徐々に収まるように、スケールも一瞬ズームしてすっと戻るようようにします。
 放射状ブラーも一瞬だけ適用されるようにし、最後にモーションブラースイッチを入れて終了です。


 このアニメパートはこの記事では最初ですが、実作業では一番最後に作られた箇所だったりします。
 ここで紹介したほかにもアニメパートはあちこちにエフェクトを追加しています。
 アニメは皆さんが普段見慣れていらっしゃるだけに、違和感なく見れるクオリティを、というのを心がけて処理しましたが如何だったでしょうか。
 
 またここに書いてあるのは、最終的な絵になるための工程ですが、制作中はあーでもない、こーでもない、うがー、と試行錯誤を繰り返しながら作業しています。
 ただアニメパートについては、ここは、こう、こう来たらこういう処理というのがわりと自分の中でパターン化出来ていたのでわりとすんなり進みました。

全部のカットを紹介するとかなり大量になりそうだったので、派手そうな所を随分絞ったのですが書き出してみると思いの外アニメパートの量が増えてしまいました。

 テクニック的にはあまり凄いこと派手なことはやっていません。
 地味ーにこつこつやっているだけです。
 心がけとしては、手が込んだカットほど長く使いたくなるのが人情ですが、必要とあればがつがつ切るようにというのは気をつけています・・・くらいでしょうか。

 前半はここまで。
 PCゲームのムービー制作者様は沢山いらっしゃいますが、交流がまったくないので他の方はどんな感じなのかさっぱりわかりませんが、自分はこんな感じで作業を進めておりますよ、という感じです。 
ではでは、後編は多分近いうちに。
というか、後半一本で終わるのかしらん。